各社オーバーラップ技術のもっと詳しい説明


各社のオーバーラップ技術の解説です。
なお、各社の12/24/26Mサービスについては基本的に47/50Mと同じ技術を使っていますので、適宜読み替えてください。


Yahoo! BBの技術(Annex A系)

YBB 8M (Annex A)
オーバーラップはありません。138kHzを 境に、それより高い周波数を下り信号が、低い周波数を上り信号が使っています。
YBB 50M (Annex A (12M))、ACCA47M(Annex Iモード時)
上の図の、 下り信号のピンク色のカマボコが低い周波数まで伸びてきて、上り信号の黄緑のカマボコを包み込むような形になります。 これが、エコーキャンセラを使った常時100%オーバーラップです。
また、50Mも基本的には同様のオーバーラップになりますが、上のほうの周波数が3.75MHzまで伸びることになります。ただし、 アマチュア無線への干渉対策として、1.81〜2.0MHzと3.5〜3.75MHzは実質的に使用しないことになります。
ACCA 47MはSBM(Single BitMap)でISDNの強弱にあわせたビットマップ切替を行わないため、基本的にこの図と同等です。
オーバーラップ技術の面から言えばこれが最強のオーバーラップになります。しかし、長距離になった時にエコーキャンセラで 取り除けないノイズが発生する問題があるため、やはり超長距離ではYBB 12M/26M/50MではつながらなくてReachDSLで救済するという 場合も起こっているようです。
YBB ReachDSL
同じ周波数で、上りと下りを交互に流す 時分割オーバーラップ(詳しくは、
エコーキャンセラ を見てください)を採用し、なおかつ周波数を160kHzまでの低い周波数に抑えることで、長距離でも安定して 接続できるようにしています。ただし、そのために速度が犠牲になっていて、上下合わせて960kbpsというのが仕様 のようです。

(この項目、誤りをご指摘いただきましたので訂正しました。ありがとうございます)


ACCA 12M/26M/47Mのオーバーラップ技術

ACCA 12M/26M/47Mのビットマップ切替図
左の図で、近距離ではDBMOL、中距離ではXOL、長距離ではDBM、超長距離ではFBMsOLと書いてありますが、これらの 4つのモードを環境に応じて自動的に切り替えるという凝ったことをしています。
なぜこうした切替を行っているかを含め、以下それぞれのモードについてご説明します。
26M/47Mでも基本は同様で、近距離ではクワッドスペクトル、Annex I(SBM)、中距離ではXOL、長距離ではDBM、超長距離ではFBMsOLという 切替を行っています。
なお、左の図はここ に掲載されていたものをお借りしました。
DBMOL:ACCA 12M/26M/47M
ISDN対策の項目でご説明した、Annex C (DBM)の下りのカマボコが、FEXT/NEXTともそのまま低い周波数 の方に伸びてきて上りの緑のカマボコと重なった状態です。(FEXT・NEXTタイミングについて詳しくは ISDN対策の項を見てください)
ISDN対策のビットマップ切替とエコーキャンセラによる100%常時オーバーラップをあわせ持ったこの モードは、現時点で超長距離(エコーキャンセラの問題点が見える領域) を除いて日本国内最強のADSLと思います。しかし、実際には他の回線への影響を考慮してということで近距離 (適用基準は公表されていませんが、線路長制限は1.5km とのことです:線路長制限についてはメールで教えていただきました。ありがとうございます)のみの適用と なっているようです。
一度、このモードの中長距離でのガチンコの実力を見てみたい気もします。
XOL:ACCA 1M/12M/26M/47M
中距離で使用されるモードです。他回線への 影響を考慮し、オーバーラップを37%(下りFEXTタイミングのみ)の時間帯として、NEXTタイミングではオーバー ラップを行わないモードです。
オーバーラップは37%ですが、ISDN対策技術との併用で、100%フルオーバーラップのYBB 12M/50Mに勝るとも劣らない 距離対比での速度が出ています。
DBM:ACCA・eAccess・フレッツのすべてのサービス
長距離で 使用されるモードです。
基本的には8Mで使われていたDBMと同じものです。なぜオーバーラップを使わないかというと、これくらいの 長距離になるとエコーキャンセラで取り除けないノイズが 発生する問題が出てくるので、周波数分割の方が安定して高速で接続できるという判断だと 思われます。この辺は実際にフィールドテストをしてみないと理論だけでは判断できない世界です。
ただ、実際どれくらいの距離になるとエコキャンの問題が出てXOLよりDBMが速かったり安定したりするかと いうのは、ブリッジタップの有無や数、宅内分岐などさまざまな環境によって左右されますので、 標準の設定ではXOLでつながっていたのが、ISP経由で「遅いぞゴルァ」とやったらDBM固定に設定変更されて リンク速度が上がったなどという話も掲示板などで見かけたことがあります。
FBMsOL:ACCA 1M/12M/26M/47M、eAccess 24M/47M、フレッツ・モアII/24/40
超長距離で使用されるモードです。
上下を交互に送信する時分割方式で、かつ低い周波数を使ったオーバーラップになっていますので、理論的 には超長距離ではエコキャンを使うYBB 12Mよりこちらの方が安定性が高く、方式が似ているReachDSLに近い (ISDNノイズが強い環境では、ISDNに同期しないReachよりこちらの方が安定する可能性すらある)と考え られます。
ただし、特に上りの速度が制限されますので、サーバを立てたりnyやったりする人にはおすすめできません。
その後、匿名の方にメールで教えていただきましたが、FBMsOLの最高速度は下り5504kbps、上り576kbpsだそうです。

いろいろと難しそうな説明になってしまいましたが、実際に使う分には中身にどんな技術が使われているかなんて気にしないで 使えるんですよね。まあ、あくまで中身を知りたいマニア向けと言うことで。




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